京都地方裁判所 昭和２７年（ワ）１０１３号 判決 1963年5月24日
主文
原告の請求は何れもこれを棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。
事実
第一、原告訴訟代理人は
一、被告京都市は原告に対し、別紙目録（一）記載の不動産につき、京都地方法務局昭和二四年六月一三日受付第一三七六八号所有権取得登記の抹消登記手続をなし且右不動産を引渡せ。
二、被告日本医療団は原告に対し、右不動産につき京都区裁判所昭和一九年一二月二六日受付第一七六五三号所有権取得登記の抹消登記手続をなし、且、金三、〇〇〇、〇〇〇円及びこれに対する昭和二七年九月一七日以降右金員完済に至るまで年五分の割合による金員を支払え。
三、訴訟費用は被告等の負担とする。
との判決を求め、請求原因並びに被告等の主張に対する答弁として、次のとおり陳述した。
（一） 原告は明治三一年訴外安藤精幹等の設立した「施薬院」と称する病院にはじまり、大正一三年五月一日財団法人となり、翌一四年二月三日主務官庁の設立許可を得たものであつて、創立以来「博愛慈善の趣旨に基き傷病者を救治療養すること」（原告協会寄附行為第三条）を以つて唯一の目的とし、右病院（昭和一六年「厚生病院」と改称）に於て専ら貧窮傷病者の治療を行つて来た特殊慈善医療団体であり、被告日本医療団は昭和一七年法律第七〇号に基き同年六月設立された法人であつて全国各都道府県を単位として支部を設け、当該都道府県知事及び内政部長を夫々該支部の支部長及び副支部長とするほか、各支部の役職員には当該都道府県庁職員を以てこれにあてていたものであるが、昭和二〇年法律第一二八号によつて解散し、目下清算中である。
（二） 昭和一九年一〇月一一日原告協会の理事長長野仙之助は、被告医療団代理人である同団京都府支部長新井善太郎との間で、原告協会が被告医療団に対し、右厚生病院の敷地及び建物のすべてである別紙目録（一）記載の各不動産（以下本件不動産と略称する）及び同病院の備品、器具等の一切である別紙目録（二）記載の各物件（以下本件動産と略称する）を合計金七〇〇、二二三円五八銭（その内訳は本件不動産の代金五九三、五九八円四〇銭、同動産の代金一〇六、六二五円一八銭）を以て売渡す旨の契約（以下本件売買契約を略称する）を締結し、右物件を引渡した後同月二六日本件不動産につき請求の趣旨第二項記載の所有権移転登記手続を了えたのである。
（三） 被告医療団はその解散後である昭和二三年六月一五日本件動産を他の同被告所有の動産と共に金二、一〇六、六二五円で被告京都市に売渡し、次いで翌二四年二月四日本件不動産を他の被告医療団所有不動産と共に金八、九〇一、二七五円で同じく被告京都市に売渡し、同年六月一三日、本件不動産につき請求の趣旨第一項記載の所有権移転登記手続を了え、現に被告京都市が所有名義人である。
（四） 然しながら本件売買契約は次の理由によつて無効である。
(1) 本件売買契約当時における原告協会の寄附行為によれば、原告協会の目的は「博愛慈善の趣旨に基き、病傷者を救治療養すること」（同寄附行為第三条）にあり、この目的を達するため「一、病院を設け、主として資力乏しき患者の救療を為すこと、二、官公署又は篤志者の委託に依る患者を診察すること、三、医療保護に関する法令に依る事業、四、医療に関する調査研究其の他必要ある事業」（同第四条）の四種の事業が定められていた。ところで原告協会は本件売買契約当時その対象となつた前記厚生病院を唯一の基本財産とし、他には運営財産として若干の有価証券（公債及び債券）と現金を保有するに過ぎなかつたのであるが、本件売買契約は原告協会の目的事業である救治療養に供する唯一の財産である厚生病院を組成する本件動産及び不動産の一切を売却してしまうものであつて、原告協会は右代金額の銀行預金のみを擁する内容虚無の財団法人となつてしまつたのである。
そもそも財団法人はその寄附行為による目的事業を遂行するために民法上の存在理由を認められているのであるから、かかる目的事業の即時不能を来すが如き本件売買行為は他に代替病院運営の特別事情がない限り、その死滅又は解散事由を自ら作出するものであつて、解散後の清算手続としてなら格別、解散前においては、目的の範囲外であつて、本件売買契約に付原告協会は権利能力及び行為能力を有しない。
(2) 仮に本件売買契約締結が客観的には原告協会の目的の範囲内の行為であるとしても、原告協会内部には右行為の前提となるべき理事会及び評議員会による有効な決議が存在しなかつたのであり、被告医療団は右事実につき悪意であつた。即ち原告協会における昭和一八年一〇月六日の理事会は理事七名中三名に対する開催通知を欠いたまま、出席四理事のみで本件売買に関する決議をなし、しかも決議事項の報告には右売買の件を削除し、次いで同年一一月八日の理事会も、右同様その開催の通知をしないで二理事のみ出席開催し、売却価格一五〇万円以上と定め、その余の交渉を理事長に一任する旨決議したが、これまた報告がなく、昭和一九年二月一四日の理事会に、初めて全理事に開催通知を発したがその席上理事長は既に売却決議済を強調した上、同日の評議員会は、理事会が全員一致で支持しているとの虚偽の報告に基き本件売買契約締結の決議をなし、更に同年五月一一日の理事会及び評議員会は、京都府衛生課長土屋忠良を臨席させた上、本件売買契約が実質は強制買収であるとの虚偽の説明に基き本件売買代金額の承認をしたものであつて、以上の各決議はいづれも適法に招集されていない理事会及び評議員会において、しかも種々の欺罔行為により、正常な意思決定に基かないでなされたものであり、著しく不公正であるから法律上不存在ないしは無効というべきである。
よつて本件売買契約は前記長野仙之助が原告協会の理事長として、その権限を逸脱若しくは濫用して締結したものであるところ、原告協会理事訴外日下毅一等は右長野等が厚生病院を被告医療団へ売却すべく画策をはじめたことを知るや、監督権の発動によつてこの暴挙を阻止せしめるため当時の原告協会に対する直接の監督官庁たる京都府内政部長野間正秋、及び同衛生課長土屋忠良に対し再三、右の事情を具申して監督権の発動を要請したにも拘らず、当時被告医療団京都支部の主要機関たる同副支部長及び同常任幹事の職を兼ねていた右両名は右の要請を無視したのみならず却つて日下毅一等の言動を抑圧して本件売買契約を成立せしめるに至つたのであるから、右両名は本件売買契約の締結が前記長野の権限踰越若しくは権限濫用の行為であることを知つていたのであり、ひいては被告医療団も右の点について悪意であつたものといわなければならない。従つて被告医療団は何等本件取引上の保護を受けるに値せず、本件売買契約は原告協会の行為としては成立しないか又は民法第九三条但書の趣旨に従い原告協会に対する関係で無効である。
（五） 以上の次第で、いづれにしても本件売買契約は無効であるから、被告医療団と被告京都市との間における本件不動産の売買契約も亦無効に帰し、原告協会は依然として本件不動産の所有権者である。従つて原告協会は被告等に対し所有権に基いて前記各所有権移転登記の抹消登記手続を為すことを求め、被告京都市に対し本件不動産の返還を求める。
（六） 本件動産については被告医療団は被告京都市との間の前記売買契約によつてこれを転売したのであるが、被告医療団は原告協会との間の本件売買契約が無効であるため、右動産を原告協会に返還すべき義務があるところ、現在その原物を返還することが不可能である。
而して被告医療団は前記のとおり原告協会理事長長野仙之助との間に同人の権限踰越ないしは権限濫用の行為であることを知りながら本件売買契約を締結したのであるから本件売買契約が法律上無効であり、従つて右動産が依然原告の所有に属することを知つていたいわゆる悪意の利得者であり、仮りにそうでないとしても重大な過失によりこれを知らなかつた利得者であるから、同被告が原告協会に対し民法七〇四条による不当利得返還並びに損害賠償の義務を負うことは明らかであるところ、原告協会が本件動産を喪失することによつて現在蒙つている損害は物価指数の示すところにより明らかな如く、金一、〇〇〇万円以上にのぼるのであるが、本訴に於てはその内金三、〇〇〇、〇〇〇円の損害賠償及びこれに対する本件訴状送達の翌日である昭和二七年九月一七日以降完済に至るまで年五分の民事法定利率による遅延損害金の支払を求める。
（七） （被告医療団の主張（二）に対し、）
原告協会の寄附行為が昭和一九年二月一四日被告医療団主張の如く、変更され、昭和二一年三月二〇日京都府知事の認可を受けたことは認めるが、右評議員会の決議は原告協会の理事会においても全員一致を以て同趣旨の決議をしたとの虚偽の報告に基いてなされたものであるから、無効であり仮りに有効としても寄附行為の変更は主務官庁の認可によつてその時から効力を生ずるものであるから、右寄附行為の変更は本件売買契約の効力如何には影響を及ぼさず、仮りに変更の効力が認可により法人内部の変更決議の時に遡つて効力を発生するとしても、本件においては右変更後の寄附行為によつても前同様の理由により本件売買契約締結は原告協会の目的の範囲外であるから無効である。
（八） （同（三）(1)に対し、）
原告協会が被告医療団と本件売買契約を締結するに至つた経緯は前記（四）(2)主張の通りであつて同被告が右契約の無効であることを知つていたのは勿論、被告京都市もかかる事情を知りながら、敢て本件不動産及び動産の一切を買受けたのであり、且原告協会は終戦直後より引続き右契約の不当を理由に、被告医療団に対し、右不動産等の返還方を懇請して来たのであるが、同被告はその清算計画大綱中に「譲渡価格等について正式の契約条項の存するものは成るべくその条項に従い処理すること」との指令があるにも拘らず旧所有者たる原告協会へ引渡すことを拒み、多額の対価を以て被告京都市にこれを転売し利得を図つたのであつて、その後被告等が原告協会の返還要請に応じないため已むなく提起した原告の本訴請求は何等信義則に違反するものではない。
（九） （同（三）(2)に対し、）
原告協会は前記の如く数十年の歴史を有する慈善医療を目的とする公益財団法人であるにも拘らず本件売買契約により事実上壊滅の状態にあるのであつて、これを本来の姿に回復しようとする原告の本訴請求は正当な私権の行使であつて公共の福祉に合致こそすれ何らこれに反するものではない。
(十) （同（三）(3)に対し）
以上の如き事実関係に照し、本件において単なる外形的時間の経過のみによつて原告の本件売買契約の無効を主張する権利が自壊し失効するものでないことは明らかである。
(十一) （被告等の、本件建物の一部取毀し、新築、改築等の主張に対し、）
（イ） 旧建物を取毀したうえ、その後に新築せられた看護婦寄宿舎は、その他の本件建物と廊下続きとなつており、その構内において病院たる本件建物と一体をなしてその効用があり、社会経済上別個独立に存在するものではなく、（ロ）倉庫、売店詰所、待合所、処置室その他はいづれも本件建物の廊下の外壁に接着又は張出して増築せられ、物理上、並に経済上本件建物の一部分と化し、（ハ）薬局等の拡張に至つては別個独立の新築というものではなく、以上いづれも、その所有権は民法二四二条の附合として、主たる不動産所有者たる原告に帰属するものである。
第二、被告日本医療団訴訟代理人は、「原告の請求を棄却する。訴訟費用は原告の負担とする」旨の判決を求め、答弁並に抗弁として、次のとおり陳述した。
（一） (1)原告主張事実（一）はすべて認める。
(2)同（二）中、本件動産の品目及び数量を除き、その余はすべて認める。被告医療団が原告協会から買受けた動産は別紙目録（三）記載物件及び等身大裸像のみである。
(3) 同（三）中、被告医療団が本件不動産のうち、別紙目録（一）記載の<12><13><18>及び<26>の各建物及び、本件動産のうち等身大裸像を除くその他の動産を、被告京都市に売渡したとの点は否認するがその余の事実は認める。右不動産のうち<12><13>及び<26>の各病室は昭和二〇年七月戦時強制疎開に同<18>の物置は昭和二二年九月朽廃のためいずれも取毀した。
(4) 同（四）（五）（六）中、本件売買当事の原告協会の寄附行為の内容が原告主張の如くであつたこと、及び訴外野間正秋が京都府内政部長として被告医療団京都府支部副支部長を、訴外土屋忠良が同府衛生課長として同支部常任幹事を夫々兼任していたことは認めるがその余はすべて争う。
（二） 本件売買契約は次の理由によつて有効である。
(1) 原告協会は昭和一九年二月病弱虚弱青少年の養護育成療養、精神薄弱青少年の鍛練教化並びに不良青少年の錬成指導治療等を目的とする仮称「健康学園」の建設を計画し、同月一四日の評議員会における満場一致の議決によつてその寄附行為中第三条を「本会は博愛慈善の趣旨に基き病傷者を救治療養し、併せて国民保健の推進に努むるを以て目的とす」と変更し、同第四条の四の次に「五、国民保健に関する事業」を附加して、昭和二一年三月二〇日主務官庁たる京都府知事の認可を得たので、右議決の日以降原告協会の寄附行為は右の如く変更されたのである。而して原告協会は右変更によつて附加された目的及び事業を遂行するため、本来の治療施設の外に養護・教育・錬成指導・遊園等の各施設を設置しなければならないので本件不動産よりも更に広大な五、〇〇〇坪以上の土地及び一、〇〇〇坪の建物を買収ないし建築することを計画しその手段として本件不動産及び動産を売却し、その代金を以て右計画を実施する費用に充てようとし、右変更の議決と同時に本件不動産及び動産を被告医療団に売却することとしたものであつて、右売渡行為はまさに原告協会の目的並びに事業を遂行するための行為であつて、もとよりその目的の範囲内の行為であるから有効である。
(2) 仮に寄附行為の変更は主務官庁の認可があつた時からその効力を生ずるものであるとしても、本件売買契約は認可された寄附行為と何等抵触するところはないのであるから、本件契約は右認可によつて追認せられたと同一に帰し、これを無効としなければならぬ理由はない。
(3) 仮りにそうでないとしても、原告協会は厚生病院の施設等を売却しても、その対価を以てこれに代るべき施設等を新たに取得することが可能であり、又これがいわゆる基本財産の処分にあたるとしても、その一時的な滅失は天災によると人為によるとを問わず財団法人の本質には何等の影響も及ぼさないのであるから、本件売買契約は原告協会の右変更前の寄附行為による目的遂行をも不可能ならしめるものではないので、原告協会の目的の範囲内の行為といわなければならない。
(4) 仮りにそうでないとしても、本件売買契約当時は、全国的に空襲が激しく本件不動産等もいつ焼失するか判らない状態にあつたので、原告協会としてはこれを譲渡して他の適当な場所においてその目的事業を遂行しようとして本件売買契約を締結したのであるから、かかる非常の際における右行為は原告協会の自己保全の方法として寄附行為の規定如何にかかわらず有効である。
(5) 更に、原告協会は、本件売買契約締結後である昭和二〇年八月一〇日評議員会において解散並びに残余財産処分の決議をなしているのであるから、仮りに、本件売買が、原告協会の目的の範囲外だとしても、解散の前提としてなされたものであるから有効と解すべきである。
（三） 仮りに原告主張の如く本件売買契約自体が無効であるとしても以下の理由で原告の本訴請求は失当である。
(1) 原告は本件売買契約に先立ち、前記（二）(1)記載の如き事情の下に自ら被告医療団に本件不動産及び動産の買取方を懇請した上寄附行為に従つて評議員会、理事会、各全員一致の決議を以て右不動産及び動産を被告医療団に譲渡することを決定し、而も自己の懈怠によつて前記寄附行為変更の認可申請を遅延しながら数年を経過した後に至つて物価の変動により本件不動産等の価額が著しく増大し右譲渡が不利益となつたため自らの違法行為を理由にその無効を主張して本訴請求に及んだのであつて、かかる権利の行使は信義誠実の原則に違反するものであるから許されない。
(2) また被告医療団は本件不動産及び動産を原告から譲り受けて以来、病院としての設備を改善し、施設を拡充して経営に当つて来たが、これを同被告から譲受けた被告京都市も更にこれを整備拡張し京都市中央病院と称して同被告の経営する病院中最大のものとしたのであつて、これがため同病院は現在京都市内に於いて最も設備の完備した大病院の一として公共の福祉に貢献するところすこぶる大なるものがある。然るに原告が本訴において本件売買契約の無効を主張して被告京都市にこれが返還を求めることは私権を公共の福祉に反して行使するものであるから許されないというべきである。
(3) 更に原告が本訴を提起したのは昭和二七年八月二九日であつて本件売買契約締結の日である昭和一九年一〇月一一日より満七年一〇ケ月余を経過し、被告医療団が京都市にこれを譲渡した昭和二四年二月二四日から起算しても満三年六ケ月余を経過しているのであるが原告が右売買契約の無効を主張する権利は右の如く長年月に亘つて行使されなかつた結果右(1)、(2)の事情と相俟つて既にいわゆる権利自壊作用により失効しているのであつて、これを前提とする本訴請求は失当である。
（四） 仮に以上の主張がいづれも理由がないとしても
(1) 被告医療団の本件不動産に対する所有権取得登記の抹消登記手続は、原告の被告医療団に対する本件不動産の売買対価の返還と同時履行の関係にあるから引換えになさるべきであり、
(2) 不当利得返還義務について、被告医療団が被告京都市に売却した動産中、さきに原告協会から買受けた物件はその一部分に過ぎないのみならず、更にその中には被告京都市に売却した当時摩滅毀損していた物があるので被告医療団の利得額は極めて少額である。
被告医療団は原告協会の当時の理事長長野仙之助がその権限を濫用したとしても、その事実については全く善意であるから原告協会に対し右利得額中その現存利益のみを返還すれば足り、もとより損害賠償の義務はないのであるが仮りにその義務があるとしても右の如く原告協会の蒙つた額は少額にすぎず、又その損害額を現在の時価をもつて算定することは不当である。
被告京都市訴訟代理人は「原告の請求を棄却する」との判決を求め、答弁として、次のとおり陳述した。
（一） 原告主張事実（一）はすべて認め、同（二）については不知、
（二） 同（三）に対し、
被告医療団と被告京都市との間に原告主張の如き売買契約が締結され、その目的物件中不動産についてはその主張の如き所有権移転登記手続のなされたことは認めるが、右売買の目的物件の内訳品名数量等は争う。被告医療団は原告協会より買受けた後、本件不動産中建物の一部を取毀し、又は改造して、これを被告京都市に売渡したのであつて、被告医療団がこれについて正確な登記手続をしていないために同被告からこれを買受けた被告京都市は、やむなく、原告主張の如き所有権移転登記手続をしたのであるから、原告協会が被告医療団に売渡した建物と、同被告から被告京都市から買受けたそれとの間の同一性に関しては争う。別紙第一図は、被告京都市が被告医療団から、本件の物件を買受けた当時の土地及び建物の図面であり、同第二図は被告京都市が被告医療団から買受けて後本件訴訟提起までに取毀つた建物及び新築した建物の図面であつて、右第一、第二図と、本件売買当事の図面であると原告が主張する第三図を対照すれば、原告が被告医療団に引渡した建物と、本訴提起当時の建物との相違を知ることが出来、原告が被告京都市に対して引渡しを求むる建物中、本訴提起当時既に存在せざるもの及び日本医療団及び京都市が新築したるものはたとえ原告と被告医療団間の売買が無効なる場合においても被告京都市にその引渡義務はない。
第三、立証（省略）
別紙
目録 （一）
京都市中京区聚楽廻松下町九番地
(1)一、宅地 一、六三七坪七合五勺
同町一二番地
(2)一、宅地 二一一坪八合
同町一四番地ノ二
(3)一、宅地 一〇七坪
同町一〇番地ノ二
(4)一、宅地 一一坪七合七勺
同町九番地
(5)一、木造瓦葺二階建診療室建坪一二〇坪外二階一〇二坪六合
右附属 同町九番地、一二番地ノ二
(6)一、木造瓦葺平家建病室建坪二八坪
同附属 同町九番地
(7)一、木造瓦葺二階建産院建坪三八坪外二階坪一四坪
(8)一、同上 二階建事務室建坪一九坪外二階坪一四坪
(9)一、同上 平家建門衛室建坪四坪
(10)一、同上 平家建病室建坪二〇五坪五合
(11)一、同上 平家建玄関及洗濯場建坪四四坪七合
(12)一、同上 平家建病室建坪六四坪
(13)一、同上 平家建病室建坪六二坪
同附属 同町九番地と一四番地ノ二
(14)一、同上 平家建霊安室建坪二六坪七合
同附属 同町九番地
(15)一、同上 平家建病室建坪一三二坪三合
(16)一、同上 平家建炊事場食堂建坪三一坪七合七勺
同附属 同町一二番地ノ二
(17)一、同上 二階建舎宅建坪三七坪三合外二階坪三七坪三合
同附属 同町九番地と一四番地ノ二
(18)一、木造亜鉛葺平家建物置建坪四坪五合
同附属 同町一四番地ノ二
(19)一、木造瓦葺平家建便所建坪二坪五合
同附属 同町九番地 一四番地ノ二
(20)一、同上 平家建便所建坪二坪
(21)一、同上 二階建看護婦寄宿舎建坪一一坪外二階坪七坪
(22)一、同上 平家建浴室建坪一五坪
(23)一、同上 平家建便所五坪五合
同附属 同町九番地
(24)一、土蔵造木造瓦葺二階建倉庫建坪一〇坪二合四勺外二階坪一〇坪二合四勺
同附属 同町九番地と一四番地ノ二
(25)一、木造瓦葺平家建便所建坪四坪七合
同附属 同町九番地
(26)一、同上 平家建病室建坪二〇坪五合
(27)一、同上 平家建浴室便所建坪六坪
(28)一、同上 平家建便所七坪一勺
(29)一、同上 平家建便所建坪四坪一合二勺
(30)一、同上 平家建廊下建坪三坪
(31)一、同上 平家建廊下建坪六坪
(32)一、同上 平家建廊下建坪五坪
(33)一、同上 平家建廊下建坪五坪
(34)一、同上 平家建廊下建坪五坪
目録 （二）
医療機械器具
産院
消毒液瓶架 壱個
洗滌液瓶架 壱個
電気スタンド 壱個
消毒容器台 参個
足踏式汚物投入器 弐個
臍帯剪刀 壱個
直刀剪刀 壱個
直短剪刀 壱個
ガーゼ切鋏 壱個
有釣鑷子 弐個
コツヘル氏 止血氏 六個
長形止血鉗氏 五個
気管カテーニル 弐個
ネラトンカテーニール 弐個
金属カテーニール 壱個
外科直刀 壱個
ジモン氏産科用子宮鏡 壱個
柄付鉗子 参個
麦粒鉗子 弐個
ボーズマン氏カテーテル 壱個
〓膓器 507 壱個
同 202 弐個
榎本式産科聴診器 壱個
ローセル持針器 壱個
縫合計饒針 五個
糸針 拾打
ネーケル氏産科鉗子 壱個
ネーケル氏穿顱鏡 壱個
プラウン氏砕頭器 壱個
スメル氏両頭釣 壱個
臍帯復納器 壱個
手洗ブラシ 拾個
プラウン氏断頭釣 壱個
子宮消息子 壱個
大動脈圧提器 壱個
京大式骨錐子 壱個
三号縫合糸 拾把
カツトグフド 壱個
二貫七百自動秤 壱個
診察用ニツケル盆 壱個
製子製糸巻 壱個
シヤーレー 弐個
巻尺 壱個
経九寸ガーゼ罐 弐個
消毒一号バツト 壱個
氷嚢 弐個
氷枕 壱個
嬰児処置台 壱台
鉗子立 壱個
ニツケル製水差 壱個
ホーロ製膿盆 壱個
熱気消毒器 壱個
圧力消毒器 壱個
眼科診察室
開瞼器 弐個
釣開瞼器 六個
挾器 四個
トラホーム鑷子 弐個
解剖ピンセツト 五個
眼球固定鑷子 弐個
点墨針 壱個
斜視釣 弐個
涙管フージ 拾五個
水晶嚢切開刀 参個
涙管刀 壱個
乱切刀 壱個
軟骨刀 壱個
虹彩剪刀 参個
細刀 七個
円刃刀 弐個
共刃刀 弐個
ボーマン氏針 弐個
異物針 壱個
角膜異物針 弐個
スパーニール 五個
両頭鋭匙 参個
斜視釣 弐個
虹彩鑷子 四個
睫毛鑷子 壱個
角板 壱個
直剪刀 参個
湾剪刀 参個
鉾形刀 五個
有釣鑷子 五個
輪匙 壱個
小鋭匙 八個
視野計 弐個
点眼瓶函 壱個
電気暗室燈 壱個
洗眼瓶 五個
視力表 弐個
視野計 壱個
硝子棒 五拾四個
巻尺 壱個
フラスコ 壱個
指示棒 壱個
綿棒 参個
注射器立 壱個
膏薬箆 壱個
注射器 弐個
繃帯綿入 壱個
点眼瓶架 壱個
酒精綿入 壱個
シヤーレ 弐個
点眼瓶消毒器 壱個
消毒ガーゼ貯槽 四個
硝子製糸巻 弐個
煮沸消毒器 壱個
オペンハイム眼科硝子診察台 壱個
汚物罐 壱個
篏子 弐個
消息子 壱個
眼盤 弐個
シヤーレ 四個
膿盆 壱個
鉗子立 壱個
色管検査器 壱個
トラーベーステトス 壱個
森式細字表 壱個
色盲検査表 壱個
石原式欧文色盲検査表 壱個
熱気罨法器 壱個
爪切鉗子 壱個
煮沸消毒器 壱個
薬液入瓶各種
把針器 参個
ルーベ 壱個
検眼鏡 四個
シエツ眼内圧計 壱個
気圧鬱血帯 壱個
変圧器 壱個
器械盆 壱個
往診用薬物木箱入 壱個
板付検眼レンズ 壱個
検眼レンズ 弐個
トラホーム刷毛 五個
小涙管洗滌器 弐個
耳鼻科診察室
汚物罐 壱個
汚物罐架 壱個
消毒液瓶架 壱個
電気スタンド 壱個
ニツケル鉗子立 壱個
ホーロー製水差 壱個
ブーニーエング氏拡大耳鏡 壱個
ルーツエ氏耳鏡 弐個
トレルツヱ氏耳鏡 弐個
ワイルド氏耳鏡 拾参個
和辻氏鼻鏡 七個
板状舌圧子 四個
フレンケル氏舌圧子 五個
候頭巻綿子 参拾七個
綿棒 六拾九個
京大式吹弱器 壱個
候頭鏡用把柄 四個
ルブリニスキ氏会圧軟骨挙上器 壱個
ボルツチエルゴム球 壱個
オトスマープ 壱個
音又 壱個
音又 壱個
器械卓子 壱個
京大式痰壺台 壱個
ガーゼ貯槽罐 壱個
ルーツエ氏鼓膜穿刺刀 弐個
膿（一尺二寸）盆 壱個
膿（三重ノモノ）盆 壱個
直剪刀 壱個
直剪刀 壱個
指甲 壱個
額帯反射鏡 弐個
マツケンデー氏扁桃線刀 壱個
ルーツエ氏管カテーテル 四個
咽頭鏡 拾壱個
ラホース氏扁桃線絞断器 壱個
ヤンゼン氏骨鉗子 壱個
開創器 壱個
ブルンス氏〓匙 弐個
〓匙 壱個
器械鉗子 壱個
鑿 七個
消息子 壱個
扁桃線止血鉗子 参個
クアワーセ氏鼻茸絞断器 壱個
〓〓収鑷子 拾弐個
解剖鑷子 壱個
有釣鑷子 壱個
アデイドトミー 壱個
ハイマン氏甲升骨剪刀 弐個
耳用小釣 壱個
ブリーニモング氏扁桃線絞断器 壱個
ランゲンベツク氏骨腫剥離子 壱個
ベフリアン氏輪状刀 弐個
食道釣貨子 壱個
ランベンベツク氏扁平鉈釣 弐個
ボリツエ氏麦粒鉗子 弐個
乱切刀 弐個
粘膜剥離刀 壱個
扁桃線刀 弐個
ベロツク氏衂血止管 壱個
和辻式耳内鑷子 壱個
骨止血子 壱個
扁桃線止血用鉗子 壱個
薬品入付廻診盆 壱個
変圧器付食道鏡 壱個
注射針 参個
絞断線 壱個
骨膜剥離子 壱個
レントゲン室
レントゲン 壱個
試験室
電気遠心沈澱器 壱個
手廻遠心沈澱器 壱個
試験台 壱個
尿比重計 壱個
尿採取コツプ 弐個
チアフ氏試験管 壱個
エスパツ氏試験管 壱個
試験管立 五個
コルネツトピンセツト 六個
白金線 弐個
試験管梗子 参個
二寸漏斗 参個
酒精燈 壱個
ピペツト 弐個
点滴瓶 弐個
小試薬瓶 六拾個
大 〃 七個
赤血球沈降速度計 弐個
メスチリンデル 壱個
血球計算器 壱個
マーゲンゾンデ 壱個
十二指膓ゾンデ 壱個
メートルグラス50cc 壱個
メートルグラス20cc 壱個
赤血球沈降速度計用ピペツト 拾壱個
分時計 壱個
味覚検査器 壱個
乳鉢 壱個
天秤 壱個
陶器バツト 弐個
金属バツト 壱個
汚物罐 壱個
内科診察室
肺活量 壱個
身長計 壱個
顕微鏡 壱個
打診器 壱個
聴心器 参個
舌圧子 七個
涙膓器 壱個
握力計 壱個
腰推突刺針 参個
套管計 弐個
種痘器 壱個
新案特許フラスコ 壱個
胃洗滌器 壱個
クレンメ 壱個
気管カニニーレ 壱個
腰推穿刺器 壱個
分光鏡 壱個
二瓦注射筒 六個
五瓦注射筒 壱個
二〇瓦注射筒 七個
廻診盆 参個
酒精綿入 壱個
リハロツヂ血圧計 壱個
府中形懐中電燈 壱個
体温計 拾五個
消毒罐 壱個
含嗽コツプ 弐個
汚物罐 壱個
ツベルクリン注射器 五個
注射器入 壱個
シンメルブツシユ消毒器 壱個
注入 壱個
東田式人工気胸器 壱個
ライツ血球計 壱個
ライツ血色素計 壱個
大川式吸入器 壱個
注射計ミガキ 壱個
音又 壱個
嘴管 参個
妊娠暦 壱個
ゴム手袋 壱個
綿花入 壱個
消毒罐 壱個
シヤーレ 壱個
熱気浴器 壱個
廻診盆 壱個
三浦式打診器 壱個
外科診察室
クロロホルム仮面 壱個
クロロホルム点滴瓶 壱個
開口器 壱個
消毒盤 壱個
消毒ガーゼ貯槽器 拾壱個
膿盆 拾六個
シユスルブツシユ蒸気消毒器 壱個
シンメルブツシユ煮沸消毒器 壱個
骨鑪 壱個
シヤルユール氏弓鋸 弐個
骨鋸 壱個
四爪鈍釣 弐個
二爪鈍釣 弐個
両頭鋭匙 弐個
肋骨剪刀 壱個
骨鉗子 弐個
腐骨鉗子 参個
把針器 四個
扁平鈍釣 参個
革砥 壱個
単純釣 壱個
麦粒鉗子 六個
切断刀 弐個
尿導フージ 壱個
尿導カテーテル 壱個
ネラトン氏尿導カテーテル 拾五個
消息子 弐個
溝消息子 弐個
スプ製消息子 弐個
痔核鉗子 壱個
骨鑿 六個
歯齦 弐個
有釣鉗子 拾個
解剖鉗子 拾七個
骨膜剥離 参個
爬骨子 壱個
止血鉗子 四拾個
ベアン氏止血鉗子 八個
長ベアン氏止血鉗子 七個
長コルベル氏止血鉗子 七個
食匙 弐個
シヤーレ 壱個
感電電器 壱個
水差 壱個
麦粒鉗子 弐個
長尾式穿刺器 壱個
クレニー套管針 壱個
突眼瓶箱 壱個
村田式微毒診断表 壱個
モイレングラリヤ氏膽汁比色計 壱個
婦人科診察室
ヘガール氏頭管拡張器 壱個
イルクガートル 壱個
子宮ゾンデ 壱個
ピンセツト 壱個
骨盤計 弐個
白木式産科鉗子 壱個
ジモン氏子宮鏡 参個
挾綿子 弐個
九溝状鋭匙 弐個
産科用聴心器 壱個
暗帯剪刀 壱個
ミユーブ氏雙釣鉗子 壱個
尿道カテーニール 壱個
Ｓ字状カテーニール 壱個
クココー氏子宮鏡 壱個
咽頭用捲綿子 壱個
パクレン氏焼灼器 壱個
ブラシ 参個
鉗子立 壱個
ジヨツ器 壱個
ギブス刀 四個
翼状鉗子 壱個
羅紗切鋏 弐個
ビルロート氏腹〓穿用套管針 壱個
注射器 四個
ギブス剪刀 壱個
挾綿子 弐個
ウヘーベル氏輪匙 弐個
リゾール綿入 壱個
シヤーレ 参個
フラスコ 弐個
新案フラスコ 壱個
メス 拾四個
リバノール瓶 壱個
膏薬箆 弐個
ストラレゲー氏肛門鏡 壱個
シプー氏錐子 壱個
ニーシヤンプ氏動脈瘤針 弐個
髪剃 壱個
〓釘締器 壱個
直膓鏡 壱個
開唇器 壱個
穿刺用針 参個
平用副木 参個
ドセン膓錐子 弐個
トアヤン氏胃錐子 弐個
コラン氏骨錐 壱個
膓壁釣 弐個
巻尺 壱個
套管針 参個
クバー氏剪刀 五個
直剪刀 四個
解剖機械 壱個
帝大式縫合鉗子 参個
コツムル氏鋭釣 四個
新式器械鉗子 壱個
クレンーメ 弐個
木槌 壱個
縫合針 四拾個
エスマルヒ氏躯血帯 壱個
下肢用副木 六個
ツオールマリン氏副木 壱個
糸 参拾個
ボタインニレ吸入器 壱個
標本瓶 壱個
手術用人絹手袋 四個
エンケル 壱個
煮沸消毒器 壱個
皮膚科診察室
時計 壱個
太陽燈 壱個
ルーベ氏拡大鏡 壱個
イルリカートル 壱個
抵抗器 壱個
ピンセツト 壱個
メツキンコルベン 壱個
硝子管 九個
二〇瓦注射器 壱個
洗滌針 壱個
試験管立 壱個
薬局
蒸気消毒器 壱個
鍋 弐個
小箱 七拾六個
スイノウ 弐個
熱湯計 弐個
乳針 弐拾四個
膏薬台 四拾個
シリンダー 壱個
蒸発皿 壱個
メートルグラス 八個
酒精燈 壱個
衡 五個
膏薬台 参個
膏薬箆 五個
フラスコ 弐個
メツキンコルベン 弐個
合匙 九個
薬匙 拾弐個
硝子瓶 六個
陶器瓶 参個
マルエルコルベン 四個
漏斗台 壱個
キルク台 壱個
硝子棒 拾弐個
結核看護婦詰所
消毒綿入 弐個
注射器入 壱個
倉庫
消毒用噴霧器 壱個
眼科診察用検査レンズ 壱箱
加藤式温熱器 四個
リヒカ患者覆 弐個
病院在庫薬品全部並薬品容器及百瓦、五〇〇瓦天秤並化学用五〇瓦七キロ天秤 計四個
器具備品
厚生園
鉄製寝台 拾参台
飯台 拾壱台
小卓子 壱台
藁蒲団 拾枚
ラジオ 壱台
下駄箱 壱個
産院
木製産児寝台 八台
衝立 壱脚
卓子 弐台
角椅子 弐脚
丸型掛時計 壱個
産婆宿直用寝台 壱台
産婆洋服箪司 壱個
移動押入 壱個
受付用卓子 壱脚
椅子 壱脚
額 壱対
軸 壱幅
寝具蒲団 拾枚
人絹包布 拾四枚
下駄箱 壱個
長椅子 壱脚
黒縁横額 壱個
鉄製寝台 壱台
卓子 壱台
金ブチ額 壱対
仕切用衝立 参対
鉄製寝台 六台
鉄製産児寝台 弐台
木製食台 参台
スフ並人絹カーテン 六枚
カルテ箱 壱個
電話器 壱個
木綿蒲団皮（表裏） 弐拾枚
包布 四枚
本館
日の丸額 壱個
花瓶台 壱個
書額（大谷句仏書） 壱個
書額（鳳根書） 壱個
金縁毛糸絵 壱個
衝立 壱個
台付女裸像 壱対
オルガン 壱台
花瓶箱 壱個
同 壱個
レーザ張角椅子 拾七脚
折畳式椅子 弐脚
額（富士山絵） 壱個
卓子 四台
肱掛椅子 四脚
丸型卓子 壱台
右用椅子 参脚
長大椅子 壱脚
椅子 弐脚
茶碗棚 壱個
火鉢台 壱個
木丸腰掛 五脚
洗鑵 壱個
箱入火鉢 壱個
応接用室用卓子 弐個
椅子 拾六脚
小卓子 壱個
室内用卓上電話器 弐個
花瓶 壱個
書額 壱個
勅語額 壱個
金縁バラ絵額 壱個
赤縁色紙入 壱個
硝子戸棚 壱個
卓子 弐台
籐製寝台 壱台
丸型廻転椅子 弐脚
額（海岸絵） 壱対
服架 壱個
硝子戸棚 壱個
食器戸棚 壱個
卓子大 壱台
卓子小 壱台
木製長腰掛 参脚
食器台 壱台
服架 弐個
雨衣架 壱個
衝立 壱対
雨衣架 壱個
木製赤塗長椅子 弐脚
梯子 壱脚
患者運搬車 弐台
運搬車用蒲団 弐枚
靴拭 弐個
痰壺 参個
靴棚 弐個
傘立 弐個
靴拭 壱個
丸型椅子 壱脚
事務所
事務用卓子 五台
事務用椅子 五脚
椅子 弐脚
金庫 弐個
戸棚 四個
卓子 壱台
物置台 壱台
蓄音器 壱台
台秤一貫二百匁 壱台
書箱 弐個
本箱 参個
卓上電話器 壱個
室内用電話器 壱個
書類棚 壱個
二枚折衝立 壱脚
靴箱 弐個
傘立 壱個
新聞架 壱個
塗板 参枚
戸棚 壱個
卓子 壱台
寒暖計 壱個
火鉢台 壱個
印箱 弐個
バケツ 弐個
姿見 壱個
丸型掛時計 壱個
戸棚台 壱台
スコツプ 壱挺
鍬 壱挺
マタ鍬 壱挺
薬鑵 壱個
自転車 壱台
荷車 壱台
酸素吸入器 壱個
国旗 参枚
戸棚 壱個
卓子 弐台
電気スタンド台 弐台
電気スタンド 弐台
鉄製寝台 壱台
木製寝台 壱台
服箪笥 壱台
蒲団 八枚
寝台用畳 壱枚
寝台用藁蒲団 壱枚
カーテン 弐枚
帽子掛 弐個
姿見 壱個
額 壱個
物置台 壱個
ラジオ 壱台
謄写盤 壱台
碁盤 壱個
将棋盤 壱個
電話器 壱台
火鉢 壱個
傘 拾本
事務用椅子 壱脚
事務用椅子 壱脚
簀 参枚
門衛詰所
蒲団 五枚
蚊帳 壱吊
角型掛時計 壱個
机（座用） 壱個
事務用卓子 壱台
〃 椅子 壱脚
名札掛 壱枚
帽子掛 壱個
火鉢 弐個
屑籠 壱個
炊事場
事務用椅子 壱脚
バケツ 七個
桶 参個
配茶器 六個
配食箱 弐拾五個
庖丁 八挺
紅鉢 六個
戸棚 参個
時計 壱個
調理台 壱台
桶 参個
斧 参個
岡持 参個
唐戸 弐個
鉄製鍋 八個
輿 壱個
台秤一〇貫 壱個
漬物桶 拾五個
鉄製釜 六個
魚焼台 壱個
爼 弐個
桝 弐個
焜炉 壱個
卓子 壱個
飯櫃 四個
食器（患者用丼茶碗） 百六拾個
食台 壱個
火消壺 弐個
物置台 四個
膳 七個
洗米器 壱個
スコツプ 壱個
摺鉢（大小） 弐個
砥石 壱個
鋸 弐個
アルミ鍋 九個
消毒物揚ロクロ 壱個
紐附籠 壱個
蒸シ器 壱個
病舎廊下其ノ他
卓子 壱個
洗面器 弐個
洗面器台 弐個
冷蔵庫 壱個
水枕 五個
痰壺 参個
痰壺台 参個
丸型掛時計 壱個
〃 壱個
〃 壱個
台附痰壺 壱個
痰壺台 壱個
食事運搬車 参個
下駄箱 弐個
傘台 壱個
二貫匁台秤 壱個
椅子 壱個
衣籠 壱個
患者運搬車 壱台
姿見 壱個
手桶 弐個
事務卓子 壱個
洗面器台 壱個
梯子 参挺
鳶口 四個
火叩 参個
黒色筋入ゴムホース 百尺
カツプリンク 参個
ノーズル 弐個
洗濯用黒色ゴムホース 参拾参尺
洗濯用赤色ゴムホース 弐拾尺
病舎
鉄製寝台 弐百八個
食卓 百五拾個
籐寝台 壱台
卓子 壱脚
廻転式腰掛 壱脚
廻転式椅子 壱脚
洗面器 壱個
ストーブ 拾七個
衝立 四個
担架 参台
蒲団部屋
蒲団 百参拾枚
トタン張箱 弐個
食堂
食卓 弐個
衝立 壱個
寄宿舎
蒲団 参拾弐枚
包布 弐拾六枚
棚 壱個
座敷用机 壱脚
火鉢 参個
机（事務用） 弐脚
戸棚 壱個
本箱 壱個
戸棚 壱個
折畳式椅子 壱脚
下駄箱 壱個
鉄製寝台 壱台
寝台用畳 壱枚
食卓 弐個
椅子 壱脚
卓子 壱脚
鉄製傘台 壱個
置床 壱個
長机 壱個
鉄製火鉢 壱個
仏間死体室
額（仏像絵） 壱個
〃（キリスト絵） 壱個
仏壇大 壱個
同小 壱個
仏壇台 壱個
棺台 弐個
吊燈籠 弐個
吊灯燈 弐個
火鉢 弐個
木製死体台 弐個
金属死体覆 弐個
倉庫
新品蚊帳 参吊
古品蚊帳 拾吊
書類箱 参個
扇風機 壱個
湯タンポ 六拾個
折畳椅子 四脚
丸型廻転椅子 四脚
洗面器 拾個
簀戸 拾六枚
簀垂 弐拾枚
寄宿舎ノ内五号
陶製火鉢 壱個
本箱 壱個
陶製火鉢 壱個
食堂
折畳式椅子 拾脚
中病舎浴場
長椅子 壱脚
痰壺台 壱個
眼科診察室
服架 壱個
塗板 壱個
卓子 弐個
診察台 壱個
長腰掛 壱個
角皮張椅子 弐脚
丸型廻転式椅子 参脚
小卓子 壱個
硝子戸棚 壱個
カルテ棚 壱個
器機棚 壱個
消毒容器台 壱台
洗面器 壱個
熱気消毒器台 壱個
耳鼻科診察室
診察台 壱個
椅子 弐脚
卓子 壱台
カルテ棚 壱個
医療器具棚 壱個
消毒器台 壱台
洗面器 壱個
レントゲン室
長腰掛 壱脚
物置台 壱台
卓子 壱台
丸型廻転椅子 壱脚
木製火鉢台 弐個
待合室
長腰掛 弐脚
学生休憩室
長卓子 参台
卓子 壱台
折畳式椅子 弐脚
雨衣掛 壱個
服掛 壱個
ダンツー 壱枚
籐椅子 壱脚
衝立 壱個
長卓子 四台
卓子 壱台
長椅子 壱脚
折畳式椅子 弐脚
塗板 壱個
試験室
長卓子 四台
卓子 壱台
試験具入戸棚 弐個
寒暖計 壱個
汚物罐 壱個
塗板 壱個
内科診察室
卓子 弐台
廻転式肘掛椅子 弐脚
丸型椅子 弐脚
カルテ棚 弐個
薬棚 参個
機械台 壱個
診察台 弐個
洗面器 壱個
手洗器 壱個
消毒器台 壱個
手拭掛 壱個
名札掛 壱個
長腰掛 壱脚
塗板 壱個
姿見 壱個
帽子掛 壱個
寒暖計 壱個
印箱 壱個
婦人科診察室
診察用寝台 壱台
卓子 壱台
椅子 弐脚
衝立 壱個
器具入戸棚 壱個
診察台 壱台
消毒容器台 弐個
手拭掛 壱個
踏台 壱個
材料戸棚 壱個
外科診察室
卓子 壱個
椅子 弐個
長腰掛 壱脚
塗板 壱個
カルテ棚 壱個
器具台 壱台
器具卓子 壱個
診察台 壱台
消毒容器台 壱台
薬戸棚 壱個
器具棚 壱個
消毒罐台 壱個
器具台 壱個
手術台 壱台
消毒瓶架 壱個
汚物罐 壱個
皮膚科診察室
寝台 壱台
事務用椅子 壱脚
消毒容器台 壱個
カルテ戸棚 壱個
薬局
卓子 四脚
椅子 七脚
戸棚 参個
薬棚 拾個
棚台 八個
薬戸棚 壱個
瓦斯台 壱個
薬配用下箱 弐個
丸型電気時計 壱個
消毒容器台 壱個
結核看護婦詰所
卓子 参脚
腰掛 壱脚
椅子 四脚
薬戸棚 壱個
室内用電話機 壱基
カルテ棚 壱個
名札掛 壱個
丸型時計 壱個
戸棚 壱個
衝立 壱個
鉄製寝台 参台
蒲団 参枚
包布 参枚
折畳式椅子 壱脚
木製火鉢 壱個
看護婦詰所
鉄製寝台 弐台
卓子 参脚
椅子 壱脚
薬戸棚 壱個
塗板 壱個
名札掛 弐個
人名記入板 弐枚
丸型掛時計 壱個
繃帯交換室
事務用卓子 壱脚
器具台 壱個
手術台 壱台
手術用器具台 壱個
汚物罐 参個
廻転式腰掛 壱脚
鍋（アルミ製） 壱個
消毒室
担架 壱台
皮膚科診察室
廻転式肘掛椅子 壱脚
木製長椅子 壱脚
別口
木製寝台 弐百五拾弐台
目録 （三）
科目別 品名 数量
内科 板状舌圧子 七
巻尺 一
ウエスターグレン血沈台 二
ザリー血色素計 一
身長計 一
山田、佐多腰推穿刺器 一
三島式種痘器 一
診察用机 一
患者用長椅子 一
外科 外科刀 四
切断刀 一
シユンメルブツシユ仮面 一
コツヘル止血鉗子 有 一〇
〃 無 一七
塩田氏翼状鉗子 一
ドヤン腸鉗子 二
外科鑿 五
ランゲンベツク骨鉗子 一
骨膜剥離子 一
骨ヤスリ 一
器械消毒器 一
消息子 二
有溝消息子 二
器械消毒パツド 一
シユンメルブツシユ消毒器 一
患者用椅子 一
医師用椅子 一
患者用長椅子 一
衝立 一
婦人科 クスコー子宮鏡 一
オンズマン洗滌カテーテル 一
イルリガートル台 一
妊娠暦 一
産科聴診器 一
ブライスキー骨盤計 一
ネーゲル産科鉗子 一
ブラウン断頭器 一
臍帯剪刀 一
長コツヘル 有 六
ゴム手袋 一
器械戸棚 一
診察用机 一
診察用寝台 一
衝立 一
患者用長椅子 一
眼科 オツペンハイム式診察用卓子 一
患者用廻転椅子 一
診察用寝台 一
器械戸棚 一
事務用卓子 一
暗室用小卓子 一
点眼瓶架 一
石原色盲検査表 一
内藤式変圧器 一
洗眼瓶 二
開眼器 一対
眼球固定鉗子 一
円刃刀 二
角板 一
斜視鉤 二
直剪刀 二
反剪刀 二
輪匙 一
スパーテル 三
虹サイ剪刀 一
虹サイ鑷子 一
涙管刀 一
患者用椅子 一
レントゲン科 レントゲン装置 一
薬局 薬品戸棚 一
椅子 五
病室 布団 六五
賄の部 大釜 四
事務室、会議室、看護婦室等 火鉢台 二
火鉢 一三
机 七
応接室 机 二
看護室 机 六
事務室 椅子 九
応接室用 〃 一五
看護婦室 〃 七
事務室 戸棚 六
看護婦室 〃 三
二階事務室 長椅子 二
死体室 寝台木製 二
看護婦室 布団 三枚
別紙第一図
（日本医療団より京都市が買収当時）
京都府中央病院配置図
<省略>
別紙第二図
<省略>
別紙第三図
<省略>